古梅園の墨

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元来の刺青には墨を用いていたのは皆さんご存知でしょう。

古代では何かを燃やした煤(すす)を利用していたそうですが、年月を経て中国から伝わった墨が日本の伝統的な刺青に使用されるようになります。

現代のタトゥーマシンを使用して彫る一般的なタトゥーでは、タトゥーインクが使用されています。

墨を使って彫ったものと、インクを使用したもの違いは色にあると言われています。

「刺青」と言う文字が表すように、青みがかった独特の発色をします。

和柄の見切りなど雰囲気の良い色に仕上がると言われています。

墨の中でも奈良県で400年あまり墨作りを行っている歴史ある「古梅園」の墨は、粒子が非常に細かく発色も良いとして刺青用に用いられる事が多いです。

菜種油を燃やした煤と牛など動物の骨や皮を原料とした膠(にかわ)を練って作られた「梅花墨」や「紅花墨」が主に使われているようです。

墨は先にすって作り置きするのではなく、その日のお客さんの分だけすって使われます。